クリスマスになるとスペインでも日本と同じ様にポインセチアが店頭に並び始め、お店に飾られたり、たくさんの人が買い求める姿をよく見かける様になります。
その他に、ちょっと透けた様な白い色の実を付けた小枝の束を見かける様になります。

これは「やどり木」です。
やどり木は他の木に寄生する植物なので、木の一部の葉がボールの様に丸くなっていたり、葉が落ちている季節だと一部だけ枝が込み合っている姿を日本でも目にする事があると思います。
日本のやどり木の実はヨーロッパの物の様に白くないので、こちらでクリスマスシーズンに販売されている物とはだいぶ印象が違うかもしれません。

この「やどり木」はクリスマスシーズンになると家の高い所に飾られ、やどり木の下にいる人はキスする事が出来ると言われています。
これは本来はスペインの習慣ではなく、ケルト民族のドルイド教に由来しています。
やどり木の実は果実が少なくなった冬にも木についているので、豊かさの象徴として、また、ドルイド教で薬として使われていた事、また、北欧では平和の象徴としても使われていた事など、やどり木には多くの歴史や伝説があり、愛や平和を象徴する物が多い事から、クリスマスのデコレーションの一つとして飾られる様になった様です。
とはいえ、スペインでは「やどり木の下でキスをする」という習慣を多くの人が知っていても、実際にする人はほとんどいない様です。
クリスマスの時期になると多くの花屋さんやお店でこの小枝を買う事が出来るので、多くの人が買い求める様です。


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