パリの中心にある観光のメッカの1つ、オルセー美術館。
建物は当初駅として機能していました。
館内は吹き抜けになっており、柔らかい自然光に包まれた気持ちの良い空間です。

 そんなオルセーを訪れると、入口周辺に複数の大きな動物の像が迎えてくれます。
鎧のような皮をまとったサイ、鼻を掲げる象の足元を見ると片足を繋がれており、猿がオブジェに掴まっています。
そして馬は足の下にあるとげの出た格子を避けて通るように左足をあげています。
そして入口の道路沿いには女性それぞれ大陸を表現しているという女性像がきれいに並んでいます。




 この活き活きとしたリアルな動物たちと女性像は、1878年のパリ万博の際に造られたものです。
当時の大統領、パトリス・ド・マクマオン氏が諸外国からの来賓を迎える為に建てたトロカデロ宮殿の装飾として複数の彫刻家に依頼しました。
 パリ万博で無事その役目を果たした像はその後展覧会の為国内を旅し、最終的に1986年、このオルセー美術館の入口に定住したという訳です。

2024年にはパリオリンピックという大きなイベントを控え、日々多くの来訪者を迎える像たち。
あと数年後、150歳を迎える際には何か祝ってやりたい気分になってきませんでしょうか?
ところで動物の像は実はもう一体牛がいます。
現在は南の街ニームにいるとのこと。
どのような経緯でニームに居る事になったのか、牛の運命のいたずら的エピソードも気になるところです。


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