町中に本物の戦車が鎮座するディジョン【フランス】

フランス国内でトップ20に入る大きな町ディジョン。
様々なイベントやデモ行進の集結場となっているレピュブリック広場はまた、2路線のトラムや複数路線のバスが交差する場所です。
　そんなレピュブリック広場から北部のショッピングセンター、トワゾン・ドールに向かうトラムに乗ると間もなく左手に見えてくるのがモスグリーンの戦車です。　

　国の東側に位置するディジョンにはかつての世界大戦時、ドイツ軍が侵攻してきた歴史があります。
複数の隣国と陸続きのヨーロッパの人々はそんな時代、不安な日々を過ごしたことでしょう。
この戦車は模型ではありません。




　アメリカ製のこの戦車は第二次世界対戦終戦の1年前、ディジョンを解放するという使命を受けてフランスの南、サン・トロペに上陸し、ディジョンのあるコート・ドール県へと北上していきました。
そして同県内のムルソー村の東でドイツ軍の攻撃に遭い、乗組員3名は命を落としました。
　ディジョン解放に貢献したこの戦車はこうして現在は静かに歴史の証人として保存されています。
　2023年、近隣諸国では戦争が続いていたり、新たな争いが起こる穏やかとはいえないニュースが流れている年です。
普通の生活が送れるありがたみは、日常生活を続ける中で、目や耳にする様々な情報から実感する機会を与えてくれています。