時折小雨が地面を濡らすこの日、2023年も11月の第3木曜日がやってきました。
そう、ボジョレーヌーボーの解禁日です。
ブルゴーニュの街なかでは、この日を比較的静かに迎えました。
ボージョレヌーボーが生まれたのは1951年のことです。
実は戦時中、12月15日より前にその年に収穫したブドウで作ったワインを販売することは禁止する条例ができました。
このルールに抵抗したのがボジョレーの生産者たちです。
彼らはその年の収穫を速やかに祝いたいという気持ちと速やかに醸造を仕上げ、ワインを市場に出す技術に加え、更に反骨精神も持ち合わせていたのでしょう。
こうして生産者たちの申請が認められたのが1951年11月13日、「ヌーボー」ワインとして販売されたのが、そのわずか2日後の11月15日のことでした。
それから30年余りの間、ボジョレーヌーボーの解禁日は11月15日と、日付で決められていたのです。
サンパ(気軽)な値段で親しまれているボージョレヌーボーですが、そんな生産者たちの戦いがあったのですね。
ボジョレーヌーヴォーの解禁が、毎年11月の第3木曜日になったのは1985年のことです。
ところでフランスでヌーボーという名で販売されているワインは、ボジョレー以外にも複数あり、10月に販売されているものもあります。
写真右手のワインはコート・デユ・ローヌ ヌーボー。
約4ユーロでした。知名度などの違いのせいでしょうか、物価高騰のご時世とはいえ、ボジョレーのそれよりも更に手軽な値段です。
冬支度で忙しい合間、そんな歴史を振り返りながら一息つくのもよいでしょう。
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