2023年も疾風のごとく走り去り、12月、フェット(fête : パーティー、お祝い)の季節がやってきました。
スーパーには2メートルはあろうかという高さでチョコレートが山積みされ、その横には各種ワインが陣取っています。
さらにフォアグラ、牡蠣、エスカルゴ、スモークサーモン等々リッチな食材が主役争いに加わるのです。
 そして通りでは記録的な雨続きにも負けず、プレゼント等の購入に押し寄せる人々を、日曜に臨時営業する商店やクリスマスマーケットが迎え討つ、そんな空気になるのです。




 さてクリスマスのお祝いといえば24日の夜という人が多いでしょう。
ですがアルザスなど一部の地域では別の伝統があります。
それはSaint Nicolas (サン ニコラ)の日にあたる12月6日に、「マネル」又は「マナラ」(mannele,manele,mannala,manala)と呼ぶ、人型のブリオッシュ(バターと卵がリッチに入ったパン)をホットチョコレートと共に頂いてクリスマスを祝う、というものです。
 サンタの名前がニコラですから、この日に祝うのは確かに結びつきが感じられます。




 ではアルザスの人々は24日の辺りはご馳走を食べるのか?というと、「各家庭の事情や習慣にもよるでしょうけど、知り合いのうちは25日の昼に一番のご馳走を食べていた」とは元アルザス住人の談。




 こうなると、多い人は6日にアルザス出身の人とマネルで祝い、24日、25日は親戚や友達付き合いで2回強のクリスマスパーティー、そしてクライマックスは31日のサン・シルヴベストルで年末を祝う、ということになります。
その合間にブラスリーでクリスマスビールを味わうことも忘れてはいけません。

 こうしてスケジュール調整や買い物に走りながらも、親戚で集まる時は、来る子どもの数もしっかりチェックする必要があるでしょう。
プレゼントの数を間違えたら大変ですから。


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