何度来ても発見があり、心をワクワクさせてくれる街、パリ。
久しぶりに通る道にはない頭の変化が見られ、以前はどうだったかなと記憶を辿らせることも。
 そんなパリの風景を代表する建物の1つがサマリテーヌ。
セーヌ川にかかるポンヌフ橋近くに建つ老舗デパートです。




 「サマリテーヌ」というのはその昔、セーヌ川の水をルーブル宮に引くため、アンリ4世の下、ポンヌフ橋に造られたポンプの名前です。
「サマリアの女」を意味する語「サマリテーヌ」はキリストが旅の途中に通りかかった町サマリアで出会った女性との、水にまつわる逸話が綴られているヨハネの福音書からとったものだとか。




 そんな遠い歴史のエピソードを背負った名を冠するデパートの表通りの建物は2024年現在、近未来を思い起こさせるようなモダンアートの様相です。
波打つ表面に映る向かいの古い建物もまた計算されたのでしょうか。
日本人の建築ユニットがデザインし、2021年にリニューアルしたサマリテーヌはパリの新しい観光スポットとしての確固たる地位を獲得しているようです。




 そんなモダンアートの奥に建つ別棟のデザインはうって変わってアールヌーボーのような植物の色を満載したノスタルジックなもの。
この隣同士の建物のギャップもまた面白味の1つでしょう。



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