イタリアでは、高層ビルに遭遇することはほぼありません。
どの町も、町で一番大事な教会より高い建物を建設することが禁止されていることが多いためです。
中世の街並みが残る地域を訪れると、教会の鐘楼や町の塔に登ることができます。
狭いらせん状の階段を上るのはなかなか大変ですが、塔の上にたどり着いて開けた風景を目にすると、汗も引いていきます。




その昔、町の塔は権力者の財力の証でした。
トスカーナやウンブリアには、当時の権力者が遺した塔が林立しています。
狭い石の階段を上るため、町の散策はトレッキングシューズがベスト。
ある統計によると観光客というのは塔を上りたがる傾向があるそうで、入場料を取ることで塔や建物の修復や維持にも役立っているそうです。




春や秋は、街の散策に適した季節。
塔の上に登ると、茶色の街並みと抜けるような青空、そして町の周辺に広がる緑を堪能できます。
春色の風や匂いも、苦労して塔に登ったご褒美、といった感じでしょうか。


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