ローマのテルミニ駅から歩いて3分ほどのところにあるローマ国立博物館。
2000年前のものとは思えないくらいの高い完成度を誇る彫刻がずらりと並び、地中海の覇者となったローマ帝国の素晴らしさを実感できる博物館です。




この博物館の最上階にあるのが、「皇后リヴィアの部屋」。
リヴィアは、初代ローマ帝国皇帝アウグストゥスの愛妻でした。
今風にいえば、リヴィアに一目ぼれしたアウグストゥスが人妻のリヴィアを略奪して結婚するというドラマがあったそうです。
アウグストゥスは類まれなる美男子といわれながら色恋とは無縁だったのに、リヴィアにはとことん惚れこんでいたようで、スキャンダルの末の結婚ながら最後まで添い遂げました。
美男美女の皇帝夫妻、ビジュアル的にも帝国のトップにふさわしかったのでしょう。




その皇帝が愛妻のために作った部屋が、パラティーノの丘の遺跡から移されて、こちらの博物館に展示されています。
女性の部屋らしい優美な画風で大自然が描かれた部屋は写実性に富み、ルネサンスの天才たちがこぞって賛美したのが納得の傑作。
夫婦愛も感じる美しい意匠です。


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