スペイン北東部、アラゴン地方にあるサラゴサ。
かつてはアラゴン王国の首都として栄えました。
イスラム教徒に侵略されたり、スペイン王位の継承戦争に巻き込まれたり、サラゴサの歴史は非常に複雑。
しかしどんな困難も乗り越えてきたサラゴサは、「不死の町」と呼ばれています。

サラゴサの人たちの信仰が厚いヌエストラ・セニョーラ・デル・ピラール聖堂。
キリストの12人の弟子の1人、ヤコブの前にすがたをあらわした聖母マリアを祀ったといわれ、ヤコブによって創建されたという伝説を持った聖堂です。
「ピラールの聖母」と呼ばれてスペイン人には大人気で、ピラールという女性の名前がポピュラーなゆえんともいわれています。




現在の姿になったのは12世紀といわれ、尖塔をもつ典型的なゴシック様式。
聖母に捧げられた教会にふさわしく、優美な姿が特徴です。
サラゴサの青い空にそびえる昼間の聖堂ももちろんですが、漆黒の夜空に浮かぶ聖堂も大変な美しさ。
南国の甘い空気の中で、ゴシック建築の傑作を楽しめます。


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