フランスの多くの市町村にある観光局。
観光局に行けば街の地図を手に入れたり様々なイベントやツアー、観光施設等の情報を教えて
もらえます。
その中で工夫を凝らしたユニークな地元発見イベントも複数見つかります。




その一つがフランシュ・コンテの町ベルフォール(Belfort)のウォーキングツアー、「犯罪とミステリー」。
タイトル通りなかなかダークな内容です。
ツアーのスタートは「私の先祖は処刑人でした」というガイドさんの自己紹介から。
中世のベルフォールの街中で執行されていた罪人に対する罰のバリエーション紹介や脱獄劇、死刑執行人の具体的な生活内容に、ツアー参加者は時に息を呑み、時に「おー」という声も。
ツアーが16歳以上となっている理由に納得です。




そして話題はファンタジーな分野にも及びます。
その1つが鉄道の事務所跡前で語られる、1900年代前半にフランスで人気を博した鉄道強盗の小説「ファントマス」(Fantômas)のエピソード。
この強盗ファントマスはブルゴーニュ出身の実在した泥棒からインスピレーションを得たのだとか。
これには読書欲に駆り立てられる人、ノスタルジーな気分になる人がいるでしょう。




さてツアーの始めにガイドさんが「このツアーに最後まで残る参加者は半分くらい」と言っていたのは冗談ではありませんでした。
18時開始から2時間ほど(たしか予定は1時間半)、ベルフォールで最後の処刑人となった強盗、アントニオ・ポッジの処刑場だった公園に辿りついた時にはいつのまにかガイドさんの予告通りの人数になっていました。
夕飯の時間だからというのもあるでしょう。

2024年時点の参加費は6€(約950円)。
ベルフォールの地形上、時には坂道もありながら歴史の「現場」を歩く情報盛りだくさんなツアーです。
ウォーキングシューズでの参加がおすすめ。



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