SNCF(フランス国鉄)が2024年2月に発表した持ち込み荷物の制限が、同年9月にいよいよ本格的に施行されることになりました。
例えばTGV INOUI(新幹線のタイプの1つ)では基本の量は
「スーツケース(や大きなカバン)2つと手荷物1つまで」
とした上で、それぞれのサイズ制限やスキー、乳母車等の例外を挙げています。




実際途中の駅からTGVに乗車する時、入口付近の荷物棚が乱雑で荷物が入れられない、時にはどうやっても一杯、ということがあります。
そうなると荷物を持って他の棚を探しに彷徨ったり、入口の乱雑な荷物の詰め直しを余儀なくされて後ろの人たちの乗車が滞る、ということが起こるのです。

またTGVに乗車の際は大きな荷物だけでなく、手荷物にも名札を付ける、と記載があります。
どこまでチェックが入るかはわかりませんが、
「おしゃれなカバンの外観が損なわれるわ」
と思う人も乗車中はしばしの辛抱ということになるでしょう。




一方、通勤者が多いTER(テー・ウー・エール:地域圏急行輸送)では自転車の持ち込みルールが既に施行されていますが、この機会に再確認されています。
自転車の持ち込みルールは各地方ごとに異なるようです。
しかし、折りたたみできない自転車は台数制限の為事前に予約が必要な地方があるので、該当地域の国鉄のサイトを要チェックです。
そしてTERでは荷物の大きさについて明言はないものの、
「自分1人で扱えるボリュームの荷物であること」
とあります。




今回の新ルール本格始動でフランス国鉄では持ち込み荷物規定と共に、TGV INOUIについては荷物の別送サービス(32ユーロから、5100円)がある旨も案内。
規定範囲を超えていたら50ユーロ(8000円)の罰金とのことで、今後しばらくの間は車内の国鉄職員と乗客とのやり取りにちょっとした緊張感が漂うかもしれません。
フランス国鉄のサイトにある規定の文章を理解・消化するのは慣れないと時間がかかりますが、旅行の際はちょっと気合を入れて確認し、快適な旅にしたいものです。

さて9月15日月曜日の朝、とあるTERでは乗車前及び車内と2回の乗車券チェックが入りました。
「乗車前にもうコントロールあったのにまた?」
との乗客からの問いに、車掌さんはいかにも苛立ちを抑えているという様子でそれぞれの管轄の違いを説明していました。
おそらくすでに複数人の乗客から同じ苦言を呈されていたのでしょう。
とはいえなにかとフレキシブルにルールが変更するのがフランス。
今後の展開を見守っていきましょう。


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