日本の学校で学ぶアメリカ南北戦争の歴史はあまり詳しいところまでは触れていませんが、アメリカではいわゆる「南北戦争史オタク」が結構たくさんいます。
黒人奴隷解放をめぐって北軍と南軍が戦うのですが、アメリカ東部には激戦地になったところが点在し、昔の戦いの様子を再現したデモンストレーションなどがよく行われていてとても人気です。

そんな南北戦争のポイントとなった町の1つが、ウエストヴァージニア州の北東部に位置するHarper’s Ferry(ハーパーズ・フェリー)という町です。ハーパーズ・フェリーはその昔、連邦の武器庫があった場所です。この武器庫を襲撃して武器を手に入れ、南へ向かおうと考えたのが、奴隷制廃止運動家のJohn Brown(ジョン・ブラウン)です。1859年10月のことでした。

この計画は結果として失敗に終わり、ブラウンは裁判により死刑となりますが、これが発端となりアメリカ南北戦争が本格的に始まることになります。






こういった重要な歴史的背景を持つハーパーズ・フェリーは、今では町全体が国立公園になっています。もちろん住民が住むエリアもありますが、町の多くは国が管理する博物館になっていて、建物は昔の店や工場を再現したものばかりです。昔の商店やベーカリーにも、当時のドレスを身につけた人たちが実演をしているので、町を歩いているだけで歴史が学べるテーマパークのようです。

ハーパーズ・フェリー自体はなんと人口200人程度の小さな町ですが、充実した内容の国立歴史公園として州内外から観光客が多く訪れます。というのも、こんな小さな町ですがアムトラックの駅があり、首都ワシントンDCから電車で1時間半ほどで来られるんです。

シェナンドア川とポトマック川が合流する景勝地でもあるので、自然や歴史に浸りたい人にお勧めのハーパーズ・フェリーです!

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