2023年に惜しまれながら亡くなった坂本龍一さん。
印象に残る映画音楽やCMのテーマソングなど、キャッチーなメロディを数多く残した音楽家でした。
坂本龍一さんは、海外では実験的な前衛音楽家としても有名です。
彼とコラボした音楽家は枚挙にいとまがないほど多く、亡くなった後も坂本さんを慕うアーティストもいます。




その1人、ドイツ人の前衛音楽家アルヴァ・ノートのコンサートがローマのアウディトリウムで行われました。
「Ryuichi Sakamotoのスピリットは終わらない」というテーマが掲げられたコンサート、オーストリア出身の実験音楽家クリスチャン・フェネスとの共同開催でした。




デジタルミュージックとノートが演奏するエレキギター、そして2人の背後に映し出されるデジタル動画だけという、とてもシンプルな構成。
どこか哲学的で、瞑想の時間を提供してくれるような音楽でした。
単調な音楽のイメージを明確にしてくれるデジタル動画は、一見すると無機的ながら明確なイメージを客席に送ってきます。
最後は遺伝子の二重らせんを思わせる映像が変化し、思索する坂本龍一さんの晩年の写真となって終了。
ふっと涙ぐみたくなるような感動がありました。

芸術の秋、いつもとは違うアートを楽しむのもよいものです。


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