ローマの南側に位置するフラスカーティは、古代ローマ時代から富裕層の別荘地として有名。
ローマから続くトゥスコラーナ街道沿いにあり、夏の避暑地でした。
夏にふさわしい白ワインの名産地としても有名です。




丘の上に立つフラスカーティの町のさらに高いところに、ヴィッラ・ファルコニエーリという美しい小宮殿があります。
伝説では、この場所に古代ローマの雄弁家でカエサルの友人であったキケロの邸宅があったのだとか。
現在ある宮殿は、15世紀に建設されたものです。
歴代の法王お抱えの建築家サンガッロの弟子が設計したといわれていて、とにかく瀟洒な美観。




高台に立っているため、庭を望むバルコニーのはるか向こうにはローマの町が広がります。
20世紀にはドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が所有していたこともあり、メンデルスゾーンをはじめとするドイツの芸術家のサークルになっていた時期もあります。
そのうちの1人、劇作家のリヒャルト・ヴォスは「ファルコニエーリ邸」を、歴史家のフリードリヒ・マイネッケも「ヴィッラ・ファルコニエーリ」という著作を残しています。


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