
6月の初めから、イタリアの子どもたちは夏休みに入ります。
中学や高校は落第制度があるため、子どもたちにとって5月が勉強の正念場。
その時期が終わると、学校単位でさまざまなイベントが行われるのです。

6月の初めに町の広場で行われたのは、小学生による平和への思いを込めたデモでした。
世界情勢が穏やかとはいえない昨今、子どもたちは平和について学ぶことが多くなりました。
町の広場には、平和に貢献した政治家やアーティストの言葉や、子どもたち自身の言葉が絵とともにポスターや展示物に記され、誰もが見ることができるようになっていました。

町の広場は、近隣住民の憩いの場です。
とくに高齢者が午前中や夕方、涼みがてら集ってくる場所でもあるため、子どもたちの作品や思いをじっくりと眺めるおじいさんやおばあさんの姿がありました。
「平和」への熱い思いとともに語られていたのが、「自由」という概念。
口頭試験が多いイタリアでは、「平和」や「自由」といった難しいテーマを思考し意見を交わし合う授業も多く、広場に展示された作品に刺激を受ける大人も多かったようです。
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