ネパールの住宅街の屋上から、周りを眺めていると、ほとんどの家の屋上に大きな丸いタンクや、四角いタンクが置かれているのが見られます。
一般家庭の場合、容量は1,000から3,000リットル程度でしょうか。
これ、水を入れるためのタンクです。
日本では、一般家庭の屋上に水タンクを見かけることはまずありませんが、ネパールでは、必需品。
室内で、水道の蛇口をひねって水が出るようにするためには、屋上に水タンクが必要なのです。
というのも、ネパールでは、水は24時間配給されているわけではないからです。
慢性的な水不足が続くネパールでは、1日の決まった時間しか、水道水が来ません。
ひどい地域になると、2日に1回2時間のみの給水しかないこともあります。
そのために、普通の家でも、庭の地下などに水タンクを設置して、給水時間にめいっぱい水を溜め込みます。
ためた水は電気ポンプで屋上に汲み上げます。
そして、重力の力によって、蛇口をひねると水が出てくるという仕組みです。
このような状況ですから、水は、大事に使うのが基本です。
うっかり、蛇口を開けっぱなしにしようものなら、あっという間に屋上の水タンクの水を使い切ってしまいかねません。
水も電気も24時間いつでも使える日本にいると、あるのが当たり前になってしまいますが、こういう国に住んでいると、水や電気のあるありがたさが身にしみるものです。
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