ネパールのカトマンズ盆地には、中世のマッラ王朝時代に栄えた、3つの王国がありました。
それが、現在でいうカトマンズ、パタン、バクタプールで、それぞれに王宮と、王宮前のお寺が建ち並ぶダルバール広場(王宮前広場)を持っています。
いずれの王国も、レンガと木彫りの窓枠に特徴のある中世のネワール様式の建造物が多くあり、かつてのマッラ王朝時代の面影を残していて見応えがあるのですが、3つのうちのどれかひとつというならば、やはりバクタプールが圧巻です。




カトマンズから、東へ約12キロ。
城壁に囲まれた広い地域において、街全体がもっとも当時の趣を残しているのは、バクタプールでしょう。
カトマンズは、首都として発展したために、ネパール全土から様々な民族の人たちが流入し、古い建物が建て直されて、どんどん新しいビルが増えてきています。
しかし、バクタプールは、少し郊外に位置しているために、発展の波から取り残され、それゆえに、今では、当時の面影をもっとも残しているのです。
ベルナルド・ベルトリッチが監督した映画「リトル・ブッダ」で、のちのブッダとなるシッダルタ王子が幼少時代を過ごした王宮の場面の撮影は、バクタプールで行われたそうです。

カトマンズのダルバール広場や、パタンの王宮も素晴らしいのですが、時間がなく、ひとつだけ訪れるのであれば、断然、バクタプールがおすすめ。
できれば、1泊して、街全体の雰囲気を楽しんでほしいものです。


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