ペルー北中部アンカシュ州の小さな町チャスキタンボで8月27日、地元の名物「クイ」を主役にした食の祭りが開かれます。クイはアンデス地域で古くから食べられてきたモルモットの一種。日本ではペットの印象が強い動物ですが、現地では祝い事や郷土料理に欠かせない食材の一つです。


■ 料理だけでなく「クイのファッションショー」も

会場はチャスキタンボ中央広場。午前9時から始まり、クイ料理のコンテストに加え、民族衣装をまとわせた「CuyFashion」など、この地域ならではの企画が予定されています。今年は周辺の学校5校による吹奏楽の催しも加わり、食だけでなく音楽や地域文化を一緒に楽しめる一日になります。

この催しは、8月17~31日に行われるサンタ・ロサ・デ・リマの守護聖人祭の一部でもあります。30日にはミサと大宴会も予定され、町全体が祝祭の空気に包まれます。


■ 一皿の向こうに160人の生産者

祭りの背景にあるのが、クイを育てる地元農家の存在です。主催側によると、コルキオック市、鉱山会社アンタミナ、生産者団体が連携し、バジェ・フォルタレサ地域の160人の生産者を対象に、飼育技術や組織化、販売、正式な市場との取引を支援しています。

つまり、観光客が一皿を味わうことが、地域の小規模生産者の販路づくりにもつながる仕組みです。


■ 近隣では一皿約2400円が目安

祭り当日の販売価格とは別ですが、チャスキタンボから同じ幹線道路沿いにあるラキアの飲食店では、「クイ・チャクタード」が50ソル。8月27日時点の為替で約2400円です。丸ごとのクイを揚げ、ジャガイモなどを添える代表的な料理で、決して“屋台の安い軽食”という価格ではありません。

珍しい食材を見せるだけでなく、生産者、料理、宗教行事、学校行事まで一つの祭りに重ねる。チャスキタンボのクイ祭りは、山あいの町が自分たちの食文化を地域の仕事と観光につなげる姿を見せています。


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