9月2日はイスラム教のバクリーイードでした。日本語では「犠牲祭」と書かれます。
昨年のイードは9月12日と予想されていましたが、最終的な判断は各地の偉い指導者が肉眼で月を観察し、見えたかどうかで決まるため、今年のイードは翌日に持ち越されました(つまり国によって若干ズレる)。
この日のメインは「ヤギ(羊)を神様に捧げる」ことです。数日前から我が家の近所にもヤギが増えてきました。当日に神様に感謝して美味しくいただくためです。オールドデリーでは毎年大規模なヤギ市が開かれ、広場が全てヤギで埋まります。これも圧巻です。
ところで、何故ヤギを捧げるのかというと、逸話があります。その昔アッラーの啓示を受けた予言者ムハンマドさんは神様から言われました。
「私への忠誠の証しにお前の息子を殺して捧げてくれ」
かなり迷った挙げ句、息子に手をかけようとしたその刹那、神様が慌てて止めて、息子の代わりにヤギや牛を捧げる事にした、というのが通説の様です。人間を試すんじゃないよ、神様、とも思いますが気まぐれなものですね。
で、トルコなどでは牛を捧げるのが主らしいのですが、インドでは牛はヒンドゥ教徒にとって大切な聖獣。うかつに殺すと宗教問題になるので、ヤギや羊を捧げます。
この日はイスラム教徒にとってはお正月にも等しい大切な日です。全国的に祝日ですが、祝うのはイスラム教徒だけで、他の宗派の人はタナボタ的祝日を楽しみます。
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