イタリア半島には、数々の歴史ある城や宮殿、要塞が残されています。
高速道路を車で走っていると、右に左に中世の要塞が見えるのです。
プーリア州には、南イタリアをことのほか愛した神聖ローマ皇帝フリードリヒ二世が建てた中世の城がたくさんのこります。
その中でもっとも有名なものが、「カステル・デル・モンテ」。小高い丘の上に、風と太陽を受けるようにたつ13世紀の城です。




数学に秀でていたフリードリヒ二世の面目躍如といった感じで、この城は八角形をテーマに建設されている非常に特異なものです。
また、防衛用としては無防備すぎて、実際にはどのような目的で建設されたのか謎のままになっています。




しかし、南イタリアの青い空にそびえる洗練された様式の要塞は、大変フォトジェニック。
もちろん、内部も見学できます。
石がむき出しになった壁など、当時の建設様式を目の当たりにすることができます。




1996年にユネスコの世界遺産になったほか、イタリアの1セント硬貨の意匠にも使われています。
中世の王様にしては珍しく、宗教からも既成概念からも自由な思想の持ち主であったフリードリヒ二世を偲びながら、壮大な城を眺めると時間が経つのも忘れていきます。



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