9月も下旬を過ぎるとアメリカ北部では朝晩の気温がぐっと下がり、山々の景色も緑からだんだんと黄色、赤へと変化してきます。そんな中、一面びっしりとオレンジ色に染まるところがあります。それがパンプキンパッチ! パッチ(patch)とは畑のことで、オレンジ色の巨大パンプキンが一面にゴロゴロと実っているパンプキンパッチは圧巻の風景です。私の住むペンシルベニア州はアメリカでも上位のパンプキン生産量を誇り、パンプキンパッチのオレンジ色があちこちで見られます。
アメリカの秋とパンプキンの関係はとっても深く、ハロウィーンのカボチャ「ジャック・オ・ランタン」をはじめ、サンクスギビング(11月第四木曜日)のデザートにはパンプキンロールやパンプキンパイは欠かせません。パンプキンデザートに使われるシナモンやクローブといったスパイスを配合したパンプキン風味のビール、なんていうのもアメリカでは秋の味覚です。
さて、このパンプキンパッチで採れるパンプキンの用途はもちろんハロウィンのジャック・オ・ランタン(大きすぎるパンプキンはあまり食用には向かないそうです)! 農家の人たちの手によってすでに枝から切り離された状態のパンプキンたちの中から、ジャック・オ・ランタンにしたいものを自分で選びます。同じ苗から育ったパンプキンでも、形、表面のでこぼこ感、大きさが微妙に違うんですね。幼稚園の遠足としてパンプキンパッチに行き、自分のパンプキンを持ち帰って園でデコレーションするところも多いようです。
もちろんこの時期にはスーパーなどでもパンプキンは売られていますが、やっぱり自分でじっくり選んだ採れたてが一番! それに農家経営のパンプキンパッチにはお楽しみエリアが併設される場合が多く、パンプキンを砲丸に見立てて飛ばして遊ぶ、パンプキンキャノンが登場するところも!
何通りもの楽しみ方があるパンプキン、ぜひパンプキンパッチで自分のお気に入りを探してみては!?
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