イタリア人は、自国の料理に多大な自負心を持っています。
そのためか、他の国の料理を受け入れる土壌があるとはいえず、イタリアにおける他国のレストラン事情はヨーロッパの他の国と比べるとかなり劣っていました。
フランスのように、過去の歴史の中で植民地を持っていればその国や地域の食文化も流入しやすかったのでしょうが、イタリアにはそんな歴史もあまりありません。
ところが、地中海式食事法がユネスコの無形文化遺産となったここ数年、他国の料理を提供するレストランも増え、その質もわずかではありますが上がってきました。
ミラノ万博では、日本のパビリオンは毎日長蛇の列という人気ぶりで、和食がイタリアでここまで知られるようになったのも、2015年の万博のおかげです。
というわけで、最近竹の子のように次々とラーメン屋さんが開店しています。
日本のラーメン屋さんと比べると、まだまだ改良の余地がありそうなラーメン屋さんが多いのが実情ですが、イタリア人でも「ラーメン」がなんたるかを知る人が増えました。
若者がそのようになると、インターネットでレシピなどを検索し、他国の料理を作る人も増えてきます。
以前は、日曜日の昼食ともなれば一族郎党相集い、大量のパスタや肉料理を作るのがイタリアの慣習でした。
ところが、先日の集まりではメキシコ料理が調理されて登場。
こうした外国料理を作るための食材が購入できるようになっただけでも、イタリアにとっては大きな進歩といえるのです。
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