イタリアは有機食材が大ブーム。健康的な食を求める人が、農家直売のマーケットに通うのはもはや珍しい現象ではなくなりました。
我が家の近くで開かれるファーマーズマーケットに、時々姿を見せる穀類の屋台があります。
有機栽培で育てた穀類を、古い粉挽き機で挽いて販売しているのです。
挽きたての粉はとても香ばしく、挽いていない穀類はスープなどに使用すると大変な美味。
「ポッジ」という名のその農企業、ローマから50キロほどのところにあるチチリアーノ郊外にあるのだそうです。
昔ながらの粉挽き機を見学してみたい、というといつでもおいでよ、と言ってくれました。
企業を経営する若い男性によると、小麦を大量に挽くには機械の温度が上がってしまい、それによって小麦粉の質が下がってしまうのだそうです。
昔ながらの機械は、もちろんわずかな量しか挽くことができませんが、35度以上になることはないため小麦の美味しさを保持できるのだとか。
小麦、スペルト麦、数種のトウモロコシ、そばなどなど、小さな工場の周りは山に囲まれていますが、わずかな平坦な土地を利用して穀類が有機栽培されています。
もともとファミリービジネスが多いイタリアですが、こういう小さな企業の頑張りが農業国イタリアを支えているのだと感じます。
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