エブルは、ゼラチン質のものを加えて濃くした水の上に絵具を落として絵を描く伝統工芸です。水の上で水の流れを利用しながら描く、水の流れが絵に反映されるので独特の雰囲気があります。
絵具は岩絵の具を使い、水と胆汁に溶かします。水や胆汁の量を変えることで、背景の上に花や鳥といったものを描くことができます。絵具を落とすのに使う筆は、バラの枝と馬の毛で作ります。基本的に、伝統的なエブルでは化学的なものを使いません。
元々は、本の内装に使われていたエブルですが、現存する最古のものは1455年に作られたものでトプカプ宮殿に保存されているとか。オスマントルコ時代にヨーロッパに渡り、イタリアのマーブリングは、本家トルコのエブルよりも有名かもしれません。
トルコでも最近、県や市が開いている生涯教育講座のようなところで手軽に習えるようになりました。水に触れながら美しいものをつくれる、セラピーのような効果があると人気です。
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