ローマからミラノへ車で北上中、大渋滞に巻き込まれました。
イライラを避けるために、高速を降りたのがカスティリオーン・フィオレンティーノ。「フィレンツェの獅子要塞」みたいな意でしょうか。
実際、町のあちこちにはこの土地を治めていたメディチ家の紋章を見ることができます。
カスティリオーン・フィオレンティーノは、アレッツォ近郊の町です。
フィレンツェ共和国とボローニャの僭主との間で、この地を巡って抗争が繰り広げられた歴史があるのだそうです。
トスカーナは、イタリア内でも外国人に人気がある観光地です。
それを裏打ちするかのように、こうした小さな町もトスカーナらしいたたずまいと美しい街並みを残しています。
カスティリオーン・フィオレンティーノも、中世の塔、ルネサンス時代の回廊や宮殿が、とても良い状態で残されています。
イタリア人は、いにしえの良きものを現代に生かすのが特異な民族で、カスティリオーン・フィオレンティーノも、中世の塔の周りは市民が憩う緑あふれる公園が広がっているのです。
回廊の美しさも格別で、1513年にヴァザーリによって設計されたという言い伝えがあります。
その回廊の一角には、ルネサンスの高名な彫刻家デッラ・ロッビアの装飾まで!
これだから、トスカーナは侮れないなと思った次第です。
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