スペインを地図で見ると、スペイン国土の大部分はイギリスのグリニッジよりも西に位置しているので、本来ならばグリニッジ標準時間が採用されてもおかしくないのですが、ドイツやフランスと同様の中央ヨーロッパ時間が採用されているため、イギリスとは1時間の時差があります。お隣のポルトガルはイギリスと同じ時間帯です。これはなぜでしょうか。
世界標準時間が設定された1900年以降、スペインはイギリスと同じ時間帯を採用していましたが、1940年にフランコ将軍がドイツに合わせて中央ヨーロッパ時間に変更して以来、そのままになっているのです。
これまでに何度か、スペインの時刻をイギリスと同様のグリニッジ標準に変更しようかという議論が持ち上がっているようですが、いまだに変更されていません。
また、毎年3月の最終土曜日にはサマータイムが開始されるため、時計を1時間進めます。そして10月最終土曜日にはサマータイムが終了するので、時計を1時間戻します。そのため、日本との時差は11月から3月は8時間、4月から10月は7時間となるのです。このサマータイムは1974年から始まった制度で、毎年、廃止しようかという議論が持ち上がるそうですが、いまだに継続されています。
もしかしたらスペインの時刻がグリニッジ標準に変更されたり、サマータイムが廃止されたりすることがあるかもしれないので、日本からの旅行を計画する際には注意が必要です。
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