スペインには多くの伝統工芸がありますが、刺しゅうもそのひとつ。スペイン各地でさまざまなスタイルの刺しゅうがあるようですが、その中でも特に有名なのが「ラガルテーラ(Lagartera)」で作られる刺しゅうです。ラガルテーラは、スペインの中央部、マドリードの西に位置する小さな町です。
ラガルテーラの刺しゅうは、青と白のコンビネーションで作られる模様が代表的ですが、カラフルな幾何学模様など、モロッコなどの伝統刺しゅうと共通するモチーフもあります。お土産屋さんなどでは、テーブルクロスやコースターが人気のようです。
ラガルテーラの町の民族衣装にもカラフルな刺しゅうがふんだんに施されており、1960年代ごろまでは、町を歩いていると民族衣装のような服装の人たちを見かけることがあったそうです。現在ではお祭りの時に、伝統的な刺しゅうの施された民族衣装に身をまとった人々を見ることができます。
昔は、ラガルテーラの町のほとんどの人が刺しゅうに携わっていたそうですが、現在では後継者が減少しており、専門店が減っているといいます。それでも、スペインの家庭ではラガルテーラ刺しゅうの品が置いてあることが多く、誕生日や人が集まるときなどの特別な機会には、ラガルテーラ刺しゅうのテーブルクロスを使用したりします。
スペインのお土産屋さんで、ときどき見かけるラガルテーラの刺しゅう作品。スペインに来た際には、おみやげとして購入するといい思い出になるかもしれません。
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