世界に先駆けて国全体をロックダウンしたイタリアは、観光立国ゆえに経済的打撃は避けられない状況にありました。
田舎に住んでいると、コロナ前後の変化は人々がマスクをするようになったくらいでそれほど実感できないのですが、ローマやフィレンツェなどの大都市に行くとそれを怖いほどに実感します。
つまり、外国人観光客がいないイタリアの都市は、閉まっているお店も多く活気もなく、イタリアに住む者としては今後やってくるであろうさらなる経済危機を思い心を震わせることになります。




ロックダウン解除後、フィレンツェで行われていた美術展を鑑賞すべくピッティ宮殿に近いホテルに宿泊しました。
予約したのは、サント・スピリト大聖堂の並びにあるグアダーニ宮殿をホテルに改築したもので、いかにも花の都フィレンツェらしい趣でした。
このホテルのベランダでアペルティフをしたい人が多いのも納得の美しさで、客室の天井の高さからも往時の貴族の生活がうかがえます。
フィレンツェの町からは活気が失われていたけれど、そこで働く人々は真摯にこの状況に向き合っている様子が見えて、今後の復活を心から祈らずにはいられませんでした。




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