シュヴァルの理想宮は、郵便配達員がたった一人で33年かけて作った理想のお城です。
お城といってもガスや水道の設備はなく、内装も施されていないので彫刻の集合体のようにも見えます。
実際に訪れると、ライオン、蛇、ラクダ、鳥など数え切れない装飾を一つ一つ見ていくことができるので、ぐるぐると何周もしてしまいます。




この変わったお城のデザインはどこからきたのでしょうか。
お城を作ったフェルディナン・シュヴァルは郵便配達員なので、いろんな国のポストカードを配達する機会がありました。
そこでヒンズー教の寺院やヤシの木の生えた南国の風景を見て、想像を膨らませデザインしていったのです。




彼は無口な性格でせっせと石を収集してばかりいるので、変人だと言われていました。
しかし1912年にお城が出来上がり知名度が上がると、文学者のアンドレ・ブルトンや画家のパブロ・ピカソも感銘を受けるほどのナイーヴ・アートの代表作となっていきました。

リヨンに滞在されていたら、シュヴァルの理想宮のあるオートリーヴへは日帰りで行けます。
シュヴァルの情熱を感じる旅はいかがですか。


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