ローマから北に50キロほどいったあたりには、ブラチャーノという有名な湖があります。
この辺りは古来、ローマの有力貴族が領有してきたという歴史があるのです。
ローマ教皇を輩出するような貴族たちがこぞってこの地を欲したのは、ヴィテルボというバチカンとも縁の深い町が中心にあることと無縁ではありません。
そのひとつ、ネーピの町は現在では水の美味しい街として知られています。
実際、「ネーピ」というガス入りの水はローマっ子にも絶大な人気を誇ります。
落ち着いたたたずまいが特徴のネーピは、日本でもおなじみのボルジア家ゆかりの城跡が残っています。
この城には、かの有名なルクレツィア・ボルジアが滞在したという記録もあり。
現在は廃墟となっていますが、当時の一流の建築家であったサンガッロ兄弟の設計というわけで、往時は大変美しいお城であったことが偲ばれます。
ネーピから郊外に向かうと、古代ローマ時代のアーチが敷地内にあるという私有地があります。
私有地ですが、内部の見学は許可されています。
アーチをくぐった向こうには、今度は中世の教会まであり。
自宅の敷地に古代ローマと中世があるというのはどういう気分になるのか、想像するのも楽しい光景です。
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