パリにはパッサージュと呼ばれる、両脇に商店が並ぶ屋根付きの通路が多く存在しています。18世紀頃に生まれ、美しい装飾が施されたパッサージュは高級商店街として人気になりました。街の開発とショッピングモールや大型ショップの増加とともに、多くのパッサージュが姿を消しましたが、今でも残っているパッサージュは多くの人が訪れる人気の観光地です。今回はパッサージュのなかでも少し変わった、小さくてかわいらしいパッサージュを紹介します。
パリ3区にある「パッサージュ ド ランクル」は、パリでもっとも古いパッサージュの一つに数えられています。パッサージュ ド ランクルの特徴は、通りにあふれる緑とカラフルな店構えの商店です。商店といっても、今はそのほとんどが事務所として使われており、パッサージュはとても静か。それでもいくつか営業しているお店もあり、今では珍しい傘の修理屋などもあります。たいていのパッサージュにはガラス屋根がついていますが、パッサージュ ド ランクルには屋根がないのも特徴的です。
サンマルタン通りに面する入り口は、小さく見過ごしてしまいそうなほどです。この奥にパッサージュが続いているとは想像できないほど目立ちません。しかしいったん中に入れば、たくさんの植物に囲まれた秘密の通路に出会えます。わたしたちがイメージするパリとは違うパリの姿が見られます。
興味のある方はぜひ行ってみてください。週末はパッサージュ自体が閉まっていることもあるようなので、平日に行くのがおすすめです。
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