2022年8月13日 ハドソンヤードからハイラインはスタート

 

 

ハイラインとは

2022年8月13日 ハイラインは四季の草木があふれる自然環境が魅力。ニューヨーク市の自生植物も利用し、無造作に見えるよう人工的に植栽されたもの

「ハイライン」とは、マンハッタンの最西部、ガンズヴォート・ストリート(Gansevoort Street)から34丁目のハドソンヤード(Hudson Yards)をつなぐ、廃線になった高架鉄道上に建設された全長1.45マイル(約2.3㎞)の米国初の空中公園。

ニューヨーク市が管轄しており、15万本以上の植物や樹木、彫刻や壁画などのパブリック・アート、デザインを体験できるハイブリッドな公共スペースとして2009年にオープンしました。

マンハッタンの最西部の空中公園では、心が安らぐ自然に親しみ、大都会の摩天楼、ハドソン・リバーのウォーターフロント、遠くに自由の女神を見ることができます。

ハイラインはどこにある

(C) The High Line

ガンズヴォート・ストリート(Gansevoort Street)から、 34丁目のハドソンヤード(Hudson Yards)まで、マンハッタンの最西部10番街と11番街の間を続いています。

ハイライン(英語名:The High Line)

住所:〒10011 New York

入場料:無料

開園:

秋(10月1日~11月30日):7:00~22:00

冬(12月1日~3月31日):7:00~19:00

春(4月1日~5月31日):7:00~22:00

夏(6月1日~9月30日):7:00~23:00

無休だが雪など天候によってクローズになる場合あり

公式サイト:https://www.thehighline.org

https://www.nycgovparks.org/parks/the-high-line

2022年8月13日 ハイライン入り口 ガンズヴォート・ストリート(Gansevoort Street)のインフォメーション・センターではハイラインの地図が貰える

ハイラインの歴史

2022年8月13日 ハイラインの歴史について読むビジター

1800年代 ロウアー・マンハッタンに食料を届けるためのニューヨーク・セントラル鉄道の貨物列車は、歩行者にとって危険なため、10番街は「デス・アベニュー」として知られた(1910年までに540人以上が死亡)

1924年 ニューヨーク市が列車の線路を道路から撤去命令

1933年 現在のハイラインを「ウエストサイド高架線(West Side Elevated Line)」が走り、肉、乳製品、農産物を輸送

1960−1980年代 トラック輸送の増加により、列車利用は減少

2004年 ニューヨーク市とフレンズ・オブ・ザ・ハイ ラインによってデザインチームを選出

2009年6月 ガンズヴォート・ストリート(Gansevoort St.)から 20丁目の最初の区間がオープン

2011年 20丁目から30丁目まで延長

2014年 10〜12 番街、30〜34丁目の間にある鉄道車両基地だったレイルヤード(Rail Yards)がオープン。

2019年 10番街30丁目の公園「スプール(The Spur)」がオープン

ハイラインのトリビア

入り口やトイレ、エレベーター、車椅子やベビーカー用のスロープ(傾斜通路)はどこにある?

2022年8月13日 ハイライン ガンズヴォート・ストリート(Gansevoort Street)からの入り口

ハイラインへのアクセスは、2022年8月現在下記の通りです。情報は変更になる可能性がありますので、訪問の際は事前に公式サイトにてご確認ください。

https://www.thehighline.org/visit/

入り口(階段またはエレベーター)について

●ガンズヴォート・ストリート(Gansevoort Street)とワシントン・ストリートの間

エレベーター、階段、トイレ

●14丁目

エレベーター、階段

●16丁目

階段、トイレ

●17丁目

階段

●20丁目

階段

●23丁目

エレベーター、階段

●26丁目

階段

●28丁目

階段

●30丁目南西

エレベーター、階段

●ハドソンヤード 30丁目

車椅子やベビーカー専用通路

●30丁目北西

階段

●34丁目

エレベーター

(C) The High Line  

ハイラインに休憩場所ってあるの?

2022年8月13日 サンデッキで寛ぐビジター

全長2.3㎞のハイラインは、徒歩で約30分の距離。立ち止まって景色を楽しむ、写真を撮るなど、ゆっくり過ごしたいあなたには、途中途中でベンチやたくさんの休憩スポットがあります。ユニークな休憩スポットも、ハイラインの魅力のひとつなのです。

14丁目と15丁目の間のサンデッキでは読書をする人も。夏には水が流れる歩道が向かい側にあり、靴を脱いで足を浸し、涼をとることができますよ。

2022年8月13日 10 番街17丁目(17TH ST 10TH AVE)の展望台

劇場のようになった階段の先にはストリートに面した窓があり、ニューヨークの眺めを楽しむことができます。

自然環境について

2022年8月13日 150,000本以上の草木に溢れるハイライン

人々がハイラインに惹きつけられるのは、大都会にありながら、15万本以上の草木が育ち、心が休まるから。

荒れ果て放置されたままになった廃線は、公園化により、園芸チームが組織されました。人工的に植栽されているにも関わらず、作り込まれた植物園のように見えないのは、ニューヨーク市在来種の野生植物を取り込んでいるからです。

●ハイラインに植栽されている植物リスト

http://assets.thehighline.org/pdf/12_High%20Line%20Plant%20List.pdf

摩天楼に似合うパブリック・アート

「無題(ドローン)」サム・デュラント作

2022年8月13日 パブリック・アート「無題(ドローン)」

米国内外に住む多くの人々の日常生活及び思想が、無人偵察機(ドローン)により監視され続けていることに警鐘を鳴らしています。

タイトル:「無題(ドローン)」(英語名:Untitled (drone))

作者:サム・デュラント(英語名:Sam Durant)

展示期間:2021年5月〜2022年10月予定

展示場所:10番街30丁目の公園「スプール(The Spur)」内

https://www.thehighline.org/art/projects/samdurant/

「女性と子供たち」ニーナ・バイエル作

2022年8月13日 パブリック・アート「Women & Children」

ブロンズ彫刻の噴水像は、涙を流す女性と子供たち。

作品名:女性と子供たち(英語名:Women & Children)

作者:ニーナ・バイエル(英語名:Nina Beier)

展示期間:2022年5月〜2023年4月予定

展示場所:リトルウエスト12丁目

https://www.thehighline.org/art/projects/nina-beier/

「君は僕を知っている」パオラ・ピヴィ作

2022年8月13日 パブリック・アート「You know who I am」

なじみのあるものと奇妙なものを組み合わせるのが得意な作者は、自由の女神像が絵文字にヒントを得たというお面を被っています。お面は6種類あり、2カ月ごとに変わるそうです。

作品名:君は僕を知っている(英語名:You know who I am)

作者:パオラ・ピヴィ(英語名:Paola Pivi)

展示期間:2022年4月〜2023年3月予定

展示場所:16丁目

https://www.thehighline.org/art/projects/paola-pivi/

ハイライン 13年前へタイムスリップ

2009年6月12日 ハイライン オープン当時

2009年6月12日 ハイライン オープン当時

オープン当時のガンズヴォート・ストリート (Gansevoort St.)から 20丁目の最初の区間の高架下エリアは、まだ再開発中でした。現在は枝を伸ばしてよく育ったハイラインの草木も、まだ植樹されたばかりの初々しさです。

ニューヨーク市の景色は進化し続けています。次回のニューヨーク旅学事典は「ワールド・トレード・センター」を予定。続けて読んでいただくとうれしいです。

[All Photos by Hideyuki Tatebayashi ] Do not use images without permission.

参照

The High Line 公式サイト

【ニューヨーク旅学事典17】世界経済の震源地「ウォール街」

【ニューヨーク旅学事典16】アジアの熱気「チャイナタウン」

【ニューヨーク旅学事典15】夏の幻想「コニーアイランド」

【ニューヨーク旅学事典14】世界屈指の芸術の殿堂「リンカーン・センター」

【ニューヨーク旅学事典13】ニューヨークの春を楽しむ「リバーサイド・パーク」

【ニューヨーク旅学事典12】米大富豪の財力を示す世界最大級の私立美術館「メトロポリタン美術館」

【ニューヨーク旅学事典11】ニューヨークの知性「ニューヨーク公共図書館」

【ニューヨーク旅学事典10】夜空に佇むスタイリッシュな貴婦人「クライスラー・ビルディング」

【ニューヨーク旅学事典9】夢と現実をつなぐ橋「ブルックリン・ブリッジ」

【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」

【ニューヨーク旅学事典7】NYCの中にある都市「ロックフェラー・センター」

【ニューヨーク旅学事典6】世界一多く撮られているエンパイア・ステート・ビルディング

【ニューヨーク旅学事典5】人と旅をつなぐグランド・セントラル・ターミナル

【ニューヨーク旅学事典4】セントラルパークは森や劇場もある住民のオアシス

【ニューヨーク旅学事典3】タイムズスクエア・犯罪の温床から観光客の街へ

【ニューヨーク旅学事典2】マンハッタンの名前の由来は「多くの丘がある島」

【ニューヨーク旅学事典1】アメリカ最大都市の名前の由来、歴史、街の変化


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