インド大陸にある4大シヴァ寺院の一つであるパシュパティナートは、ネパールのみならず、インドからも多くの参拝者が訪れる聖地。
ユネスコの世界文化遺産としても登録されています。

パシュパティとは獣の王・黄金の角を持つシカで、シヴァ神の化身の一つ。
現在、パシュパティナート寺院が建てられているあたり一帯の森をこよなく愛したシヴァ神は、パシュパティの姿になって、この森で遊んだといういい伝えが残っています。
また、バグマティ川沿いに建てられたこの寺院のたもとは、火葬場となっており、毎日火葬の煙が上がらない日はありません。




バグマティ川は、聖なるガンジス川へ通ずる川ということもあり、ネパールの中でも最も格の高い火葬場としても有名で、かつては王族が亡くなった場合は、この火葬場の中の王族専用の火葬台で火葬されたものでした。
パシュパティナート寺院内へは、ヒンズー教徒以外の立ち入りは禁止されていますが、対岸の丘の上から、境内を眺めることができます。
対岸からは、火葬場やそこで沐浴する人の姿も見られます。
登りゆく火葬の煙を眺めてながら、輪廻転生思想を根底持つヒンズー教の人々の人生観に思いを馳せる一時を過ごしてみるのは、ネパールならではの、忘れられないひとときになることと思います。



Copyright(C) wowneta.jp