テイラー・スウィフトさんのコンサート、ISテロの危険によりキャンセルに
テイラー・スウィフトさんのコンサート、ISテロの危険によりキャンセルに
オーストリア警察が、シンガーソングライターであるテイラー・スウィフトさんのコンサート現場である競技場でテロ攻撃を企てた疑いで、2人を7日(現地時間)逮捕した。そのためこの競技場で開催される予定だったスウィフトさんのコンサートも直ちに中止となった。

 ロイター通信によると、オーストリア公安局のフランツ・ルーフ局長は同日の記者会見で、19歳の容疑者を含む2人を逮捕したと明らかにした。ルーフ局長は「19歳の容疑者がスウィフトさんの公演に特に注目していた」と説明した。

 オーストリア市民である19歳の容疑者は最近、極端主義武装団体イスラム国家(IS)に忠誠を誓い、彼の家から化学物質が押収されたと局長は伝えた。両容疑者はいずれも、インターネットを通じて急進的な行動に至ったものと推定された。

 オーストリア・ウィーンのエルンスト・ハーペル・スタジアムでは8~10日、スウィフトさんの「ディ・エラスツアー」のコンサートが3回予定されていた。警察は、スウィフトさんの公演が1日約6万5000人の観客を動員すると予想した。

 その後、現地コンサート主催側は「競技場を対象に計画されたテロの危険を政府が確認したため、皆の安全のためにコンサートを中止にするしかない」とし、すべてのチケットは自動的に払い戻しされると明らかにした。

 オーストリアのカール・ネーハマー首相はソーシャルメディアX(旧ツイッター)に「オーストリア警察と国家安保および情報機関であるDSNが外国機関と緊密に協力したおかげで脅威が早期に発見され、悲劇を防ぐことができた」というコメントをアップした。

 ウィーンでは2020年11月、ISに加担しようとした20代の青年が都心6ヵ所で無差別銃撃を行い、市民4人が死亡し、22人が負傷した事件があった。

 ただしウォールストリートジャーナル(WSJ)は「今回のコンサートの中止は莫大な経済的波及効果を期待した現地事業体に打撃を与えるだろう」と指摘した。
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