ホン・ミョンボ の最新ニュースまとめ
韓国代表監督をめぐっては、今年2月にユルゲン・クリンスマン氏が解任となり、韓国サッカー協会(KFA)は当初、外国人監督を招へいする方針の下、後任選びを進め、5月上旬をめどに新監督を決定するとしていたが、難航。5か月に及ぶ人選の結果、KFAは7月、ホン氏を新監督に任命することを決めたと発表した。
ホン氏はソウル市出身の55歳。1992年からプロのキャリアをスタートさせ、ワールドカップには1990年のイタリア大会から4大会連続で出場を果たした。Jリーグでも活躍し、ベルマーレ平塚や柏レイソルでプレーした。2002年の日韓大会では、準々決勝のスペイン戦において、PK戦で5人目のキッカーとしてPKを成功させ、韓国をベスト4に導いた。2004年には「サッカーの王様」ペレが選ぶ「偉大なサッカー選手100人」に選出された。同年に現役を引退した後、23歳以下(U-23)代表チームのアシスタントコーチや、20歳以下(U-20)代表チームの監督などを歴任。2013年6月から韓国代表の指揮を取ったが、韓国は翌年のW杯でグループステージ敗退。ホン氏は代表監督を退任した。2021年からは韓国のプロサッカーリーグ・Kリーグ1に加盟するウルサン(蔚山)HOD FCの監督を務め、チームを2022シーズンと2023シーズンのKリーグ連覇に導いた。
ホン氏は2014年のW杯ブラジル大会以来10年ぶりに代表チームを指揮することとなったが、就任決定が発表されるや、ネット上でホン氏の評価は分かれた。「中途半端な外国人監督よりは、ホン氏の方がはるかに優れている」などと肯定的な意見があった一方、「戦術がまるでない」「終わった。ワールドカップは期待できない」などとホン氏の力量を疑問視する声も上がった。
また、ホン氏を選任するにあたり、手続きの過程に問題があったとの指摘も出た。選任に携わった元韓国代表のパク・チュホ氏が、動画投稿サイト「ユーチューブ」で代表監督選任の内情を暴露。監督選考において、外国人を排除する動きがあったなどと指摘した。一方、KFAは、パク氏の指摘に「マスコミとファンに大きな誤解を招いている」などと批判する声明を発表している。そのほか、代表監督の選定をめぐっては、韓国Kリーグの蔚山HOD FCの現役の監督職にあったホン氏を代表監督として「引き抜いた」ことにファンを激怒させた。
ホン監督は、7月29日に行われた就任記者会見で、2026年のW杯で16強以上を目指す考えを示した。Kリーグのファンから批判が出ていることについては「失望を与えたことを申し訳ないと思う」と謝罪した上で、「ファンから許されるためには、代表チームの成長と発展を成し遂げることだ」と述べた。また、「多くのリスクはコミュニケーション不足から来る。選手たちと気兼ねなく会話する」とし、「尊重・対話・責任・献身」の精神に基づき指揮を取る考えを示した。
ホン監督は先月26日には、アジア最終予選に出場する選手26人を発表した。聯合ニュースは、布陣について「韓国代表の主将、ソン・フンミン(トットナム)とファン・ヒチャン(ウルバーハンプトン)のツートップ、次世代エースのMFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、守りの柱であるキム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)が予想通りの選出となり、ニューフェイス4人が加わった」と解説。「監督選びの手続きが不透明だったとの批判が出ている中、ホン監督は代表選出に当たり、『安定の中に変化』を与える選択をした」と評した。Jリーグからは、湘南ベルマーレのソン・ボムグン選手とFC町田セルビアのFWオ・セフン選手が選出された。また、来年1月にイングランド・プレミアリーグのトットナム入団が決まっている、18歳のFWヤン・ミンヒョク選手もメンバー入りした。韓国のKリーグ・カンウォン(江原)FCに所属するヤン選手は、同リーグ月間ヤングプレーヤー賞を4か月連続で受賞。今、注目の若きストライカーだ。イングランド・プレミアリーグ進出も、韓国選手として最年少での入団となった。
韓国代表は今月2日、W杯アジア最終予選に向け始動した。練習前に報道陣の取材に応じたホン監督は「胸が高まる思いもあるが、一方で恐れもある。過去に(代表監督を)経験したからだ」とこれから始まる最終予選を前に、心境を語った。
韓国代表チームは5日にソウル・ワールドカップ・スタジアムで行われる、パレスチナとの第1戦に臨む。
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