今回の選挙では、各地の自治体の首長や議員などが選出される。昨年6月に発足したイ・ジェミョン(李在明)政権の中間評価の性格も帯びる。
現時点での情勢は、李政権を支える「共に民主党」が高い支持率を維持し、優勢な一方、最大野党「国民の力」は、ユン・ソギョル(尹錫悦)前大統領の弾劾の影響が続いており、支持率は低迷、厳しい戦いが予想される状況となっている。通信社の聯合ニュースは「2024年の前回総選挙で『共に民主党』が圧勝し、昨年の大統領選でも勝利したのに続き、今回の地方選でも圧勝して地方権力まで完全に掌握するのではないかとの見方もある」と伝えている。
「国民の力」の党内ではこれまで、弾劾、罷免された尹氏への評価をめぐり内紛が続いてきた。内乱首謀罪などに問われた尹氏の裁判で、ソウル中央地裁は今年2月、尹氏に無期懲役を言い渡し、尹氏が国会に軍を送ったことは「内乱」と認定した。一方、「国民の力」のチャン・ドンヒョク代表は「戒厳は内乱ではない」として尹氏を擁護し続けてきた。しかし、尹氏が宣言した戒厳令は有権者の大半が否定しており、罷免された尹氏を擁護し続ける姿勢は支持者離れを招いた。チャン氏は戒厳について、党として公式に謝罪はしたものの、尹氏を支持する強硬保守層との関係を断ち切れておらず、同党は支持率低迷が続いている。
同党はこうした状況の中で6月の統一地方選に臨むことになり、伝統的な保守の地盤でも厳しい戦いとなりそうだ。一方、与党「共に民主党」は今回の選挙を機に、保守の地盤を崩そうとしている。「保守の心臓」と呼ばれる大邱市の市長選の公認候補には、金富謙元首相を擁立した。金氏は南東部、キョンサンプクト(慶尚北道)サンジュ(尚州)市出身の68歳。ムン・ジェイン(文在寅)政権で行政安全相、首相を務めた。次期大統領候補の1人と目されていた時期もある。
今回の統一地方選で「共に民主党」は、伝統的に保守が強い大邱・慶尚道での勝利を目指している。先月、チョン・スンレ代表は大邱や慶尚道などを訪問。慶尚道には今月2~3日にかけて再び入った。韓国紙の東亜日報は「同地域が今回の選挙勝敗のカギを握る核心地域として浮上したためだ」と解説した。同党は慶尚道5広域市・道のうち、少なくとも2カ所での勝利を目標に掲げている。
一方、「国民の力」は保守地盤を何としても死守したい考えで、今月2~3日にはチャン・ドンヒョク代表とソン・オンソク院内代表のツートップがそろって釜山や大邱を訪れた。2日には釜山市長選のパク・ヒョンジュン候補、3日には大邱市長選のチュ・ギョンホ候補の選挙事務所の開所式に出席した。
世論調査会社の韓国ギャラップが1日に公表した世論調査の結果では、「与党候補が多く当選する」ことを期待する回答者は46%で、「野党候補が多く当選する」(30%)を上回った。聯合ニュースは「国民の力」について、「大邱市や釜山市、慶尚南道などの伝統的な保守の地盤を中心に、保守勢力が結集できるかが勝敗を分ける要因になる」と指摘した。
Copyright(C) wowneta.jp
