ハン氏はソウル近郊のウィジョンブ(議政府)市生まれ。スンミョン(淑明)女子大学を卒業後、コンピュータ専門誌の記者などを経て、ネット大手ネイバーでサービス総括副社長、2017~22年まで同社初の女性社長を務めた。IT・新産業分野に精通しており、25年7月に李政権下で中小ベンチャー企業部長官に抜擢された。
大統領府は7日、次期首相候補にハン氏を指名したことを発表した。カン・フンシク大統領秘書室長は7日、ハン氏について「会社員としてスタートし、屈指のデジタル企業のトップに上り詰めた立志伝中のリーダーだ」とした上で、「ハン長官の革新性と中小ベンチャー企業部長官としての経験に首相という機会が加われば、半導体の好況と輸出増加が牽引(けんいん)した韓国経済の成長を中小企業、小規模事業主、商店街など国民全員の成長へと転換させることができるだろう」と期待を示した。
李政権は今月4日に発足から1年を迎えたが、政権は人工知能(AI)と半導体を国家成長戦略の中核に据え、産業業構造の転換と資本市場の改革を強力に推進してきた。政権発足時は2500ポイント台だった韓国総合株価指数(KOSPI)は半導体のスーパーサイクルも重なり、今月1日には史上初の8800台を突破するなど、1年目の李政権は経済分野で大きな成果を上げた。一方、物価高やウォン安による負担が増している上、首都圏を中心に住宅価格や賃貸住宅の家賃などが再び上昇傾向を示しており、2年目の李政権は国民が実感できる形での景気回復を実現できるかどうかが試されることになる。李氏も今月2日の閣議で「輸出など主要指標の改善成果を中小企業や小規模事業者、庶民、社会的弱者など国民全般に波及させることに注力しなければならない」と述べている。
2年目の李政権にこうした課題が突きつけられている中、前出のカン秘書室長はハン氏について「国民の一部だけでなく、大韓民国全体の成長を牽引(けんいん)する適任者として期待される」と述べた。
次期首相にハン氏が指名されたことには、各方面から歓迎する声が上がっている。中小企業中央会は7日、「ハン候補者は中小ベンチャー企業部長官として在職し、IT業界で積み上げた経験を土台に中小企業と自営業者のAI・デジタル転換を主導してきた」と評価。その上で「民生経済の最前線で現場と意思疎通してきた」とし、「二極化と高金利、高物価、高為替レートなどの複合危機を克服し、全ての成長へ導く適任者だ。中小ベンチャー企業部長官を歴任しただけに、今後も中小企業と政府をつなぐ重要なコミュニケーションの窓口になると期待する」とした。
韓国女性経済人協会も同日、ハン氏について「検証済みの経済リーダーだ」と評価。「韓国は今、AI大転換という時代的課題の前に立っている」とし「ハン候補者がデジタル革新の成果を一部の国民ではなく、全ての成長へと拡大させ、女性企業をはじめ、中小企業、自営業者、商店街が共に成長する国政運営を展開してくれることに期待している」とした。
ハン氏は8日、記者団の取材に応じ、自身が首相候補に指名されたことについて、「多大な責任感と重い使命感を抱いている」と述べた。ハン氏は「国民経済の非常事態の打開」を最優先課題に挙げ、「(経済の)果実が国民全員の機会と成長につながる構造の転換も必要だ」とし、「皆が共に豊かに暮らす韓国をつくるため、常に謙虚な姿勢で臨みたい」と語った。
ハン氏は今後、国会の任命同意案の可決を経て、正式に首相に就任する見通しだ。
一方、現首相のキム・ミンソク氏は近く退任予定。8月に実施予定の与党「共に民主党」の代表選に出馬するものとみられている。
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