<W解説>G7に韓国を加え「G8」に?=英シンクタンクの韓国財団フェローが提言
<W解説>G7に韓国を加え「G8」に?=英シンクタンクの韓国財団フェローが提言
フランスで開かれていたG7サミット(主要7か国首脳会議)が今月17日に閉幕した中、韓国紙の中央日報は23日掲載の記事で「西側陣営を代表する先進国クラブのG7に韓国を含めて『G8』に拡大するべきという主張がまたも提起された」と伝えた。英オックスフォード大学の国際関係学講師で、シンクタンク「チャタムハウス」の韓国財団フェロー、エドワード・ハウエル博士が22日(現地時間)、英国際政治オンラインプラットフォームへの寄稿で提言したもので、同紙によると、エドワード氏は「韓国の躍動的な経済、機敏な外交、貿易・国防分野における北大西洋条約機構(NATO)加盟国との協力実績に基づき、韓国はG7に自然と合流する資格を備えることになった」と主張した。

G7サミットとはフランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7か国の首脳、欧州理事会議長、欧州委員会委員長が参加して毎年開催される首脳会議。名称は「山頂」を意味する英語「Summit」に由来する。G7サミットを開催する国が、開催年の1~12月の1年間、G7議長国となる。今年はフランスが議長国で、G7サミットは今月15~17日まで同国のエビアンで開かれた。

韓国はG7メンバーではないが、今回のG7サミットに招待国として参加した。G7サミットは、G7メンバーでなくても議長国が議論に貢献すると思われる国を自国の裁量で招待することができる。韓国は、2021年に英国、23年に日本、25年にカナダが議長国を務めた際に招待されている。

フランス大統領府は3月、G7サミットへの招待国を発表。韓国などの国を招待することにした理由について、世界経済の不均衡を解消するため、議論に参加する国を拡大する狙いがあると説明した。

韓国のイ・ジェミョン(李在明)は今回、昨年に続き2年連続でG7サミットに出席した。李氏は出席に先立ち、SNSで「2年連続で招待されたことは大韓民国に対する国際社会の信頼と期待を示すもので非常に意義深い」と投稿した。

李氏は16日(現地時間)にフランス・エビアンに到着し、マクロン大統領の出迎えを受けた。各国首脳らの集合写真の撮影を前に、李氏はトランプ米大統領と短時間、会話した。韓国大統領府によると、李氏は南北関係の状況を尋ねたトランプ氏に対し、「中東の戦争を解決したように、北朝鮮問題の平和的解決を主導してほしい」と要請した。これに対し、トランプ氏は問題の解決に向けて努力する意向を示したという。

続いて李氏は、「新たなパートナーシップの構築と国際連帯の再建」をテーマとする拡大会議の最初のセッションに出席した。韓国紙の朝鮮日報が大統領府の発表として伝えたところによると、李氏は途上国などへの開発援助が減少傾向にある中、支援が追いついていないことに言及。G7をはじめとする支援国と途上国の新たなパートナーシップ構築の必要性を強調したという。また、人工知能(AI)の技術格差が国家間の経済格差につながらないよう、「AI基本社会構築」なども訴えた。

G7サミットは、イランやウクライナ情勢に関するものなど、9つの成果文書を発表し、17日に閉幕した。

こうした中、シンクタンク「チャタムハウス」の韓国財団フェローのエドワード博士は22日、英国際政治オンラインプラットフォーム「エンゲルスバーグ・アイデアズ」への寄稿で、韓国がG7に合流すべきと主張した。パウエル氏はインド太平洋の重要性が高まる状況の中、G7メンバーにアジアからは日本しか入っていない現在の構成は限界に直面していると指摘。「G7は『実用主義者』を自認する李在明大統領が率いる韓国をG7の8番目の国として受け入れる時だ」と提案した。

韓国のG7加入論が提言されるのは今回が初めてではない。2020年には1期目のトランプ氏がG7の枠組みについて「時代遅れだ」と批判。韓国やロシア、オーストラリア、インドを加えG10またはG11に拡大したい意向を示した。しかし、その後の米大統領選挙や新型コロナウイルスの拡大などが重なって議論は中断した。23年にはバイデン前大統領の側近、ロン・クレイン元ホワイトハウス首席秘書官が米シンクタンクへの寄稿で韓国とオーストラリアを加えた「G9拡大論」を展開した。24年には米国の外交安保シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が報告書で、同様に「G9拡大論」を提言した。

エドワード氏による「韓国のG7加入論」を紹介した中央日報は、「(G7に)韓国を含めるべきとの主張が続くのは、世界10位圏の経済規模、先端技術と防衛産業力など、韓国の戦略的地位の変化を反映しているとの評価が出ている」と解説した。一方、同紙は「実現までには難関が少なくない」と指摘。拡大のためには構成国全体の合意が必要だとし、「欧州国家の間ではG7拡大が意思決定の効率を落とすとの懸念があり、日本も韓国の合流に友好的でない雰囲気だ」と解説した。
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