16年ぶりに無敗でアジア最終予選を突破し、11大会連続12回目のW杯出場を果たした韓国代表チームは、ソン・フンミン、イ・ガンイン、キム・ミンジェ、イ・ジェソンなど世界レベルのタレントを擁していた。5月に代表メンバーが発表された際、会見したホン氏は今大会の目標として掲げていた「32強進出(決勝トーナメント進出)」に関連し、「1次的な目標が32強にいい位置で行くことであり、その後はどんなことが起こるかわからない」と意欲を語っていた。
韓国は先月11日(現地時間)の1次リーグ初戦でチェコと対戦して2-1の逆転勝利をおさめ、幸先のいいスタートを切った。韓国がW杯の1次リーグ初戦に勝利するのは2010年の南アフリカ大会以来のことで、ソウル中心部のクァンファムン(光化門)広場に設けられたパブリックビューイング会場には平日の日中にも関わらず多くの市民らが詰め掛け、歓喜に沸いた。
しかし、18日(現地時間)の第2戦ではメキシコと対戦し、0-1で敗れた。韓国は1954年の初出場以来、W杯の第2戦で勝利したことがこれまで一度もなく、「第2戦のジンクス」と語られてきた。韓国紙の中央日報は「72年間続く『第2戦のジンクス』を今回も破ることができなかった」と伝えた。
24日(現地時間)の第3戦では南アフリカと対戦し、0-1で敗れた。1次リーグを3位で終えることになった韓国は、自力での決勝トーナメント進出を逃し、他グループの結果に運命を委ねる厳しい状況となった。今大会は3位でも計12チームのうち上位8チームに入れば1次リーグを突破でき、韓国は1次リーグの最終日が始まった時点でボーダーラインの8番目に位置していた。わずかに決勝トーナメント進出の可能性を残していた韓国代表だったが、27日(現地時間)に行われたK組最終戦でコンゴがウズベキスタンに2-1で勝利したため、韓国はボーダーラインの各組3位の成績上位8チームから脱落。1次リーグ敗退が確定した。韓国の1次リーグ敗退は2018年のロシア大会以来、通算9度目。韓国メディアは「韓国サッカー史に残る屈辱の日」(OSEN)、「『黄金世代』擁しながら最悪のW杯『自滅』」(ハンギョレ)などと、この悲報を伝えた。
敗戦を喫し、韓国内では、とりわけ指揮官のホン氏や大韓サッカー協会に対する批判が強まっている。イ・ジェミョン(李在明)大統領も先月28日、SNSに「予想外の結果に、当惑を超えて呆れている」と投稿。「能力よりも身内びいきを重視し、無能な人物を指揮官に選べば結果は火を見るよりも明らかだ」とした。韓国では、かねてからホン氏が監督に選任された経緯が問題視されてきており、今大会での結果を受け、ホン氏への個人攻撃が起こる事態となっている。飲食店やコンビニがホン氏を入店禁止とする貼り紙を貼り出したり、ネット上では殺害予告が確認されたりと過激化している。
ホン氏は先月28日、代表監督を辞任した。同日、記者会見し、「責任は全て監督である私にある」と陳謝した。
ホン氏や一部の選手、大韓サッカー協会の関係者らは30日早朝、韓国に帰国した。仁川国際空港は不測の事態に備え、厳重な警備が敷かれた。ホン氏が姿を現すと、サポーターらから「ホン・ミョンボ消えろ」などと罵声が飛び交った。また、韓国サッカー協会のチョン・モンギュ会長には異物が投げつけられた。
一方、韓国政府は今後、「惨憺(さんたん)たる失敗の真相を把握するため」としてサッカー協会への特別監査に乗り出す方針を示している。
予想外の敗退となったとはいえ、ホン氏や協会などへの過剰な批判に、日本のネットユーザーらからは疑問や怒りの声が相次いでいる。また、ホン氏が現役時代、Jリーグのベルマーレ平塚(現湘南)、柏レイソルに所属したことがあるため、「監督、ほとぼりさめるまでしばらく家族と日本に来たら?」といったコメントも見られる。
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