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フランス東部、フランシュ・コンテにある小さな町ドール(Dole)。
国鉄ドール駅から10分ほど歩いた中心街には教会やマルシェ 、商店街がコンパクトにまとまっています。
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この中心街の一角、プレロー(Prélot)通りのとある建物の前にちょっとした手すりと下り階段が見えます。
この町の観光情報を細かくチェックしていなければ、全く気にせず通り過ぎてしまうことでしょう。
ですが近寄ってその階段の天井を見てみると、パッサージュ(Passage)という小さなプレートが。
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「レノ三世のパッサージュ」というのがこの通路の名前です。
狭い階段の先は暗闇で何も見えません。
それでも恐れずに好奇心を発揮してこの「パッサージュ」、つまり「通路」がどこに繋がるのかを見届けましょう。
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地下には確かに裏手にあるパスツール通りにつながる細い通路があります。
ですが通路だけでなく、長方形の水場が静かに横たわっているのです。
周囲の天井や壁にある年季が入りゴツゴツした石を見ると、この水場が十三世紀には存在していたという説明に大きく頷けます。
案内図には洗濯場・泉とあり、18世紀頃は洗濯をしながら世間話で盛り上がる光景もあったのでしょう。
現在この小さな空間には地上とは違った静寂が漂っています。
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ところでこの「レノ三世のパッサージュ」の入り口があるこのプレロー通り、綴りは違いますが音(おん)だけを取ると、
「プレ」(près)は「近く」
「ロ」(l’eau)は「水」
をそれぞれ意味します。
少しだけ回り道をしてドールの歴史のひとかけらを見ていきましょう。
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