イタリアの墓地は、町の外に作られることが通常です。
たいていは糸杉に囲まれています。常緑樹の糸杉は、古代から「永遠」のシンボルとされてきました。
また墓地の排水機能として植樹されたという説もあります。




フィレンツェを見下ろす丘にあるサン・ミニアート・アル・モンテ教会の裏手にも、墓地が広がっています。
著名人や貴族の墓も多く、富裕層は小さな宮殿のような墓を建設し、先祖代々の霊を祀っています。




古代ローマのお墓も、アッピア街道などの道沿いにあったことがわかっていますが、フィレンツェも同様のようです。
天気の良い日曜日、お墓参りかたがた、墓所を散歩する人も目立ちました。
なにしろ眼下には美しいフィレンツェの町が広がっているうえ、墓所といえども意匠はさまざま。
お墓にいるという暗いイメージがありません。

故人の写真があったり、故人への愛を語る碑文があったり、どこか死者を身近に感じられる不思議な場所です。


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