任期満了に伴い、7日に投開票された東京都知事選挙は現職の小池氏が291万8015票を獲得し、3選を果たした。次点は前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)で165万8363票を得た。前参議院議員の蓮舫氏(56)は128万3262票だった。投票率は60.62%で、小池氏が再選した前回2020年の55%を5.62ポイント上回った。60%を超えたのは2012年(62.6%)以来。今回の都知事選は小池都政2期8年の評価や少子化対策などが争点となった。
3選を確実にした小池氏は、同日午後8時5分ごろJR新宿駅近くの事務所に現れ、支援者たちと喜びを分かち合った。小池氏は「都民の皆さまの力強い支持を得て、都政のかじ取りをお任せいただいた。一分一秒も許される時間はない。ますますスピードアップして、都民の命と暮らしを守っていきたい」と意気込みを語った。
小池氏は兵庫県出身の71歳。民放キャスターなどを務めた後、1992年に参議院議員となった。その後、衆議院議員に転じ、環境相や防衛相を歴任後、2016年8月の都知事選挙で初当選。現在、2期目を務めている。
都知事選から一夜明け、小池氏は8日午後、登庁。大勢の職員に迎えられ花束を受け取った。都議会の各会派へのあいさつ回りも行った。
日本の首都決戦とあって、韓国メディアも選挙運動期間中から注目した。今回の都知事選では、掲示場に無関係な内容のポスターが大量に貼られるなど、異例な事態が相次いで発生。韓国メディアは、新宿区の東京韓国学校そばのポスター掲示板がヘイトスピーチに悪用されていることなどを伝えた。また、NHKの政見放送で、収録中に突然服を脱ぎ出す候補者が現れたことは、JTBC放送や中央日報が取り上げた。
7日午後8時に小池氏当確の報が出ると、韓国メディアも速報した。その後、ニュースポータルサイトには、3選を果たした小池氏の略歴や人物像などを紹介する記事が相次いで掲載された。聯合ニュースは小池氏について「日本を代表する女性政治家だ」と紹介。「政策への肯定評価が60%を超えた世論調査結果があるほど高い支持率で押し上げられ、早々に当選確実を決めた」などと伝えた。一方、聯合は、「小池氏は1923年の関東大震災当時に虐殺された朝鮮人を追悼する式典に追悼文を送らなかったり、都内の朝鮮学校に対する補助金支給の凍結を続けるなど、韓国・朝鮮人には非友好的だ」とも解説した。
関東大震災直後には、「朝鮮人が放火した」などといったデマが各地で流れ、朝鮮人や中国人らが虐殺された。虐殺された朝鮮人らを追悼するため、東京・墨田区の都立横綱町公園には1973年、朝鮮人犠牲者追悼碑が建てられた。翌年から毎年、同公園では日朝協会などでつくる実行委員会の主催で追悼式典が行われている。式典には、歴代の東京都知事が追悼文を送っていたが、小池氏は「全ての震災犠牲者を追悼する」として、都知事に初当選した翌年の2017年以降、追悼文の送付を見送っている。毎日新聞によると、式典の実行委員会が今回の都知事選の候補者に対し、式典に都知事として追悼文を送るかを尋ねるアンケートを実施したところ、小池氏は「いいえ」と回答したという。
また、ファイナンシャルニュースは、小池氏の経歴を紹介しつつ、「(A級戦犯が合祀された)靖国神社を過去に参拝するなど、右派の史観を主張する性向を見せた」と伝えた。イーデイリーは「日本・東京都知事に『極右』小池3選確定」との見出しの記事を掲載。他メディア同様、小池氏について紹介した一方、石丸伸二氏が次点となる躍進を見せたこと、蓮舫氏が十分に支持を広げられなかったことなども詳細に報じた。
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