Duralex(デュラレックス)といえばフランス人の誰もが知っているおなじみのブランド。
ずっと前から存在し、食器コーナーがあるスーパーなら必ず置いてあるガラスのコップ、というイメージです。
丈夫でお湯も入れられ、手軽な値段でちょっとおしゃれなデザイン。
そんなフランスの定番ブランドのデュラレックスですが、 実は最近までなくなってしまう危機に陥っていたのです。




「経営方針が良くなかった」(デュラレックスファンのとあるフランス人のコメント)ため会社更生法が適用されたのが2024年春のこと。
フランスの伝統的なコップがなくなる危機に立ち上がったのが生産工場の労働者たちです。
彼らは、長年勤めていたデュラレックスの価値を良く知る一部の元経営陣と共に自らも出資し、2024年9月に生産者協同組合(Scop)を立ち上げました。




そんな心意気に賛同したのがこのパリの11区、バスチーユ近くにあるエピスリー「L'épicerie de Loïc.B & le Café Duralex」。
元々あったエピスリーをデュラレックスとのコラボショップに改装した店内はDuralexの魅力が最大限に伝わってくるディスプレイです。
フランス各地のハイクオリティな食品を扱っており、店内のカウンターでそれらを味わうこともできます。
写真はDaniel Gobet(ダニエル ゴベ)のパテ・アン・クルート。




ブランド鶏のブレス鶏を使い、2018年にパテ・アン・クルートの国際コンクールでチャンピオンに輝いたという一品です。
一切れ切ってもらうそばから鶏肉とパテの、いかにも良質な香りが漂ってきます。
そしてまろやかで豆のフレッシュな香りが嬉しいアメリカンコーヒーが入っているのは勿論デュラレックスのコップ。
この取っ手のついた薄ピンクのものがお店で一番人気だとか。




日曜日も14時までオープンしているので、厳選されたフレッシュなハムがたっぷり入ったサンドイッチを頬張ればリッチで幸せな休日になること間違いなしです。
日曜の閉店時間近くなってもお客さんが入れ替わり立ち替わり入ってきて、このエピスリーに並ぶ食品と共にデュラレックスの魅力を再確認し、セットになった箱を買っていく姿が。
どうやらデュラレックスの再出発は好調なようです。
因みにブティックの青い看板は2025年5月に新しくしたばかり。
これから店の新しいトレードマークになる鮮やかななネイビーカラーです。



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