
トスカーナ州は農業王国。
世界経済の影響を受けにくいといわれ、大きな農家は大変な富を誇ります。
アレッツォ郊外、カスティリオン・フィオレンティーノでワイン生産やホテル業を行うブッチェラッティ家もそのひとつ。
バカンス用の家屋をいくつも所有していて、夏や冬の長期のバカンスシーズンには、国内外からお客さんを迎えます。

白い道の先にあった一軒家は、昔ながらの農家の造りを思わせる純朴さ。
迎えてくれた70代のご主人は、フェンネルの花の処理中で、家の周りはハーブの香りがあふれていました。
このご主人、非常におしゃべりでブッチェラッティ家の由来をいろいろ教えてくれました。
いまでこそ手広くさまざまな事業を展開しているブッチェラッティ家ですが、おじいさんと弟が別の大地主ジュスティ家の姉妹と結婚し、この2人の女性が非常に商才に長けていたことから、2つの家の地所を活用して事業を始めたのだそうです。
ご主人は昔ながらの農民の暮らしが懐かしいそうで、森の管理やワインの製造を担当。
木陰に憩いながら聞くトスカーナの一家族の物語、そのまま小説か映画になりそうでした。
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