スペイン人はみんなビーチと海が大好き。特に夏休みには、青い海、広いビーチでのバケーションを求め、スペイン国内だけでなく、ヨーロッパをはじめとして世界各地から観光客が訪れ、スペイン各地のビーチが大変賑わう時期です。
しかし今年は、ビーチでの安全確保のための対策がスペイン各地で練られています。まだ検討中という街もありますが、いくつかの街ではすでに対策案が公表されました。
多くのビーチでは、訪れる人たちが数メートルの間隔をあけて滞在できるように、ビーチにロープでマーキングをするという対策をとるようです。どの程度の距離をあけるかは、ビーチの広さによっても異なります。また、マーキングの色を使い分け、65歳以上のシニアゾーン、子供のいる家族ゾーン、子供のいない大人ゾーンと3つのセクションに分けて、人々がより快適に安心してビーチで時間を過ごせるように工夫する場所もあります。その場合には、公衆トイレやシャワーもゾーンごとに設置される予定です。
あるいは、パラソルの貸し出し数を制限する、リクライニングチェアの間隔を広く開けて設置することで、人々の距離が近くなり過ぎないようにコントロールする場所もあるようです。
さらに、テクノロジーを使ってビーチの混雑具合を調整する試みも考案されています。アンダルシア地方のマラガという街では、7kmに広がるビーチ沿いに設置されている40から50の信号機にモニターを設置して、ビーチを出入りする人の動きをチェックし、その情報をもとに、ビーチのどの場所にどれだけの人が集まっているのかをデータ化します。ビーチを訪れる人はアプリを利用することで、ビーチのどの場所が混雑しているのかをリアルタイムで知ることができます。ビーチの混雑状況はアプリ上で色分けされ、緑は利用可能、黄色は上限の75%が埋まっている、赤は上限に達しているため入場不可能、という具合に、ビーチのどこに行けばよいのかが分かるという仕組みです。
これらの対策は公表されていますが、実践されるのは今後の状況を見ながら決められていくようです。安全を確保しつつも、人々が例年と同様にビーチで楽しめるような対策がとられることを期待しています。
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