香港の「サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」などによれば、ストレスの緩和や睡眠の補助を目的として、成人向けのおしゃぶりを購入する人が急増しているという。オンラインショッピングモールなどでは、月に2000個以上が売れるほど人気を集めている。
大人用のおしゃぶりは、赤ちゃん用よりもサイズがやや大きく、価格は10〜500元(約210〜10,500円)程度で販売されている。使用者たちは、「品質がよくて柔らかく、吸っていても快適」「呼吸の妨げにならない」「心理的に安心できる」などと好意的な感想を寄せており、中には「禁煙の助けになった」と語る人もいた。
ある大人の使用者は、「職場でプレッシャーを感じたときにおしゃぶりを吸う」と話し、「幼いころに感じていたような安心感を得られる」とその感想を述べた。
一方で、専門家たちはこうした流行に対して懸念を示している。口の構造に変形が起きるなど、副作用が生じる可能性があるためだ。歯科医のタン・チャオミン氏は、長期間の使用によって「口を開く力が弱くなったり、ものを噛む際に痛みを感じたりする恐れがある」と指摘する。また、「1日に3時間以上吸い続けると、1年後には歯の位置が変わる可能性があり、睡眠中に使用すれば気道がふさがる危険性もある」とも警告した。
こうした「おしゃぶりブーム」に対して、ある心理学者は「本当の解決策とは、自分を赤ん坊のように扱うことではなく、問題に正面から向き合い、解決しようとすることだ」と強調している。
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