「アートギャラリー」と聞くと、かつては絵画や彫刻が展示されている美術館や画廊をイメージしていましたが、バリ島で「アートギャラリー」「アートヴィレッジ」というと、だいたい外国人向けのお土産店を指します。
日本でいうと神社仏閣の名所近くの門前町や参道の商店街といった感じです。




バリ島でも、海に浮かぶタナロット寺院や沐浴で有名なティルタ・ウィンプル寺院、ゴアガジャ遺跡などの観光名所近くに古くから大きなアートヴィレッジがあります。
しかし、コロナ禍の2019年末頃からバリ島内の人の流れが大きく変わり、バリ島の観光地は軒並み閑古鳥が鳴いていました。

しかし、バリ島の中でもチャングー地区だけは2022年12月末のインドネシアのコロナ対策終了のずいぶん前から世界中から訪れる人が絶えず、それどころか逆ににぎわいが増している状況にあります。
そんな中、チャングー地区のあちこちに次々と大小規模のアートギャラリーがオープンしています。




そのひとつが、エコビーチ近くにオープンした「チャングーセンター・アートギャラリー」です。
これまでバリ島のアートヴィレッジやアートギャラリーといえば、お土産屋台のテント張りや掘立小屋の寄せ集めが定番でしたが、この「チャングーセンター・アートギャラリー」は全く異なり、贅沢なインドネシア風の店構えがアイコンです。
門扉には伝統的な凝った彫刻が施され、内側に入ると、立派な木造建築が迎えてくれます。「ジョグロ」と呼ばれるバリ島のお隣・ジャワ島の伝統的な木造建築で、中央がグッと高く急こう配になった屋根が特徴です。
「ジョグロ」はインドネシアの建築物の中でも非常に人気が高く、高級ヴィラやレストランにも好んで取り入れられています。




もともとバリ島の建築物ではなく、使用される木材は「ジョグロ」の故郷ジャワ島から取り寄せられて作られます。
中でも、もともと現地で建っていたジョグロを解体して、古い木材を使用して建てる「ジョグロ」は最高級とされています。
若い木材は、熱帯の過酷な温湿度の変化ですぐに歪んでしまうため、古いものほど良いのです。

こだわりの建物に象徴されるように、「チャングーセンター・アートギャラリー」には『インドネシアの伝統的でサスティナブルな手作り工芸品を広くお届けする』というコンセプトがあります。




店内には、バリ島だけでなく、インドネシアの様々な島で手作りされた工芸品が、所狭しと並んでいます。
貝殻を使ったアクセサリや雑貨、天然素材を編んで作ったかごやテーブル雑貨、インテリア、焼き文字で名入れしてくれる竹細工、それから旅行中すぐに役立ちそうなサングラスや水着、腰巻にもひざかけやテーブルクロスにも使えるサロンなどバラエティ豊かな品々は見て歩くだけでも旅の気分が高まります。
今後はセンター内でイベントなどの開催も企画されているようです。
まだオープンしたばかりのスポット、今後の展開も楽しみです。

チャングーセンター
https://www.canggucenter.com/home


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