日本で「ラード」というと、スーパーで無料で置かれていたりする庶民の味方です。
こってりとした味わいで、ボリューミーな料理を作る時に便利です。
イタリアには同じように豚の脂を使った「ラルド」という食材があります。
ラルドはイタリアのベーコンともいうべきパンチェッタと同じように、熟成して作るのが特徴。
そのため日本のラードのようにキューブの形ではなく、生ハムのように薄く薄く切ってパンの上に乗せて食べるのです。
温めたパンの上で、ラルドはほどよくじんわりと溶け、言葉にはできないほどまろやかな美味しさとなります。
高価なものになると、そのまま生ハムのように食べて、ワインとマリアージュさせます。
イタリアではラルドは高級品で、レストランの前菜に登場したり、特別な日の食事会のために奮発したりします。
トスカーナ地方のラルドには、塩や香草、スパイスと豚の脂を大理石に入れて熟成するタイプもあります。
このラルドはミケランジェロも大好物であったといわれていて、今も伝統的な製法で作られています。
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