地方の公立高校3年生のAさん。
6月と7月に4つの口頭試験があると言います。
事前に決めたテーマで準備しておくスタイルだとか。
「例えばどんなテーマ?」と軽く質問したところ、一瞬答えにつまったAさん。
とりあえず1つのテーマを聞いて納得しました。
「音楽と数学を絡めた歴史」
なるほどなかなか調べ甲斐がありそうなテーマです。

しかも試験日当日はこの内容を、時計を見ずに10分間きっかりを目指して発表するのだそう。
その他のテーマ例は
「言語、文学及び外国・地方文化」、略してLLCER。
こちらは自分が決めた具体的なお題についての調べまとめる上、英語で発表するのだとか。
そして口頭試験では人生の虚しさも体験できるようになっているようです。




というのは…
ある口頭試験では、2つのテーマについてそれぞれ調べて発表の準備をします。
ですが試験当日、準備した2つのうち1つだけが選ばれ、2名の試験官の前で発表、質疑応答になるというのです。
頑張って作った発表のうちの1つは日の目を見ることなくタンスの肥やし(?)になることを知りつつ準備することに、どこか虚しさを感じる生徒は少なからずいるはず。

それにしても学年末だけで4つの発表があるフランスの高校。
口が立つ大人に育っていくのも納得というところでしょうか。
ちなみにその他のテストは6月中旬にほぼ全て終了します。
Aさんの高校ではこの筆記テストの最終日が実質的に登校最終日となります。
というのも最後の口頭試験会場は別の高校で行われるからです。
あと自分の高校にいく機会は、高校卒業ディプロムの「BAC」(バック)が取れたかどうか、現地で発表を見たい人のみ。
高校では「卒業式」というセレモニーはないため、卒業できたことが分かったら仲間同士でお祝いする、というスタイルのようです。
夏休みはもう目前。
高校生としての思い出作りラストスパートの初夏です。


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