
タイが好きな方なら、マイペンライという言葉を1度は聞いたことがあるかもしれません。
マイペンライとは、直訳では「大丈夫」「何でもないよ」といった意味のタイ語になり、タイの人は非常によく使います。
そのためか、日本でマイペンライという店名のタイ料理レストランも少なくありません。
マイペンライを言うシーンはさまざまですが、一般的には日常の小さなトラブルがあった時に、被害者側が相手にマイペンライと言って受け流す、というように使います。
筆者がタイに暮らしていてよく感じることですが、タイの人は過去や未来よりも非常に「今」を重要視する傾向にあります。
何かあった時に相手を責め立てるより、マイペンライと言って相手を許し、今この瞬間の人間関係を円滑にして場の空気を穏やかにすることは、タイの人の価値観や文化をよく表しているともいえます。
また、マイペンライを加害者が被害者に言うこともあります。
言葉の意味を「大丈夫、気にしない」と覚えている外国人としては「言う立場の人が逆では?」と思ってしまうのですが、これは「あなたは良い人だから許してくれますよね?」という加害者側の期待を含んだ意味になります。
何とも奥が深いですが、一度覚えると非常に便利な言葉で在タイ邦人もよく使っています。
タイ旅行では思い通りにいかない場面があるかもしれませんが、ささいなことであればマイペンライと受け流す姿勢があるとより軽やかに旅を楽しめるかもしれません。
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